ヘッドホンにさよならしたら肩こりが治った話

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序章:ヘッドホンとの出会い

昔からロックが大好きだった。
小さいころから母の弾く古いフォークソングを子守唄にして育ったわたしは、当然のようにギターの音に魅せられていき、
中学でB’zやラルクといったJ-Rockの存在を知ってからは、自然と洋楽の有名ロックバンドにもハマり、その後はパンクやメタルなどの激しい音楽も好むようになった。

そんなロックの一番心地の良い聴き方といえば、とにかく爆音で鳴らすこと。
ロックは小さい音量で聞いていたのでは魂(ソウル)が感じられない。
耳が耐えられる限界まで音量を上げて、ようやくエクスタシーを味わえるのだ。

中学生の頃、部屋のコンポを大音量を鳴らしていたら、当然家族に叱られた。
しかし当時反抗期真っ盛りだったわたしは、そんなの関係ないとばかりに爆音を楽しんでいた。
それを見かねた父がある日、ヘッドホンを買い与えてくれたのだ。
そこからわたしの音楽ライフは常にヘッドホンと共にあった。

第2章:ヘッドホンの奥深さにハマる

高校生の頃、iPodが発売されてからは、ポータブルプレイヤーが流行りに流行っていた。
家の外でも気軽に聴けるようになり、音楽に触れる機会が多くなると、より高音質で聴きたくなってくるのが人情というもの。
そこでイヤホン・ヘッドホンに目が行くようになった。
付属のイヤホンから1万円ほどの物に変えただけで音がガラッと良くなったのをきっかけに、より良いイヤホン・ヘッドホンを求めるようになったのだ。

大学生になってバイトを始めると懐に余裕が出始め、数万円程度のものなら手が出せるようになっていた。
高校の頃、当時定価7万円もするというヘッドホン「AKG K701」に憧れていたのだが、丁度そのメーカーの最新機種「K712pro」が発売されると聞き、いてもたってもいられなくて手を出してしまった。

当時4万円ほどで買ったこれは、たしかに高音質だった。
しかし、高音質ゆえにインピーダンス(抵抗値)が高く設定されているため、iPodやPCに挿しても音が小さいという問題があったのだ…!
もちろん聴ける程度の音量はでてるんだけど、そんなんじゃ全然ダメだった。
MAXにしても満足できる音量には程遠かったのだ。
前述したとおり、とにかく爆音で聴くのに慣れてしまっていたわたしは全く満足できず、これには参った。
そんな時にヘッドホンアンプという存在を知るのだった。

第3章:ヘッドホンアンプとの出会い

アンプとは、出力された音を増幅させる機械のことであるが、当時そんな存在なんて知らなかった。
通常は音を良くするために買うものだが、そうではなく単純に音量の限界を上げるためだけに欲しかった。
なので「ただ音を増幅させるだけなんだから、安物で十分だろう」という考えの元、「PRODIGY CUBE」という1万円程度で買えるDAC機能の付いたヘッドホンアンプを購入した。

しかしこれが大したことなく、PCで聴ける音量の3割増しくらいまでしか上がらなかった。
多少不満はあったが、このアンプはオペアンプというパーツを組み替えることで音質を変化させることができたので、安価で楽しめるのもあって、色々いじりながら遊んでいた。

ちなみにこの商品、DAC機能付きのヘッドホンアンプであると書いたが、
本来はパソコンなどのUSB端子から拾ったデジタル音源をアナログ変換するDAC機能と、音を増幅させるアンプ機能はそれぞれ独立しており、良いやつだとそれぞれ単体で数十万とかで売られている。
それが1つになって1万円では大した製品のわけがなかったのだ。(現在は安くて高性能な中華アンプがあるらしいが)

しかも「PRODIGY CUBE」はどちらかというとDAC機能に重点を置いた製品らしく、別途でヘッドホンアンプを使う分にはそこそこ優秀だというレビューを見つけた。
それからはまたヘッドホンアンプが欲しくなり、評価の高い単体ヘッドホンアンプを探すようになった。
しかし世に出ているほとんどはUSB-DAC機能がセットで付いているものばかりで、ヘッドホンアンプ単体で出しているものはほとんどない。
DAC機能はいらないから、アンプ単体で売っているものが欲しかったのだ。
例えば5万円の商品でも、DAC機能付きなら当然DAC部分にもお金がかけているわけで、純粋なアンプ機能のみの製品よりも性能が劣ると考えたからだ。

そうしてようやく見つけたのが、「BURSON AUDIO ヘッドホンアンプ Soloist SL MK2」だ。

アナログアンプかつ高出力、アルミを削りだした無骨なデザインの据え置き単体ヘッドホンアンプ。
まさに求めていたやつじゃないか!というわけで購入。

これが最高だった。
爆音も爆音、音量はメーターを12時に回すくらいで十分大音量で鳴り響いてくれた。
求めていた音量でロックを聴くことができ、涙が出るほど感動した。

しかも、これだけ音量を上げているのにやたらと音が良かった。
おそらくアンプの性能が良いおかげで、音を崩すことなくクリーンに増幅させてくれているのだろう。
今までに聞いたことがないくらい解像度の高い、臨場感溢れる音だった。
K712proを今まではギリギリの音量で鳴らせていたため、その機能がフルに発揮されていなかったことに気づいた。
有り余るパワーで鳴らして初めて、ヘッドホンの真価が発揮されたのだろう。
ここで初めてオーディオ機器に投資することの喜びを知ったのだった。

第4章:終わらないオーディオへの熱

20代からはハードロックよりも、ジャズやフュージョンといった落ち着いた音楽を好むようになっていた。
これらはハードロックと違い、ピアノやベースといった楽器の生々しさを感じやすかったので、高音質なものほどリアリティがあって聴きごたえがあった。
というわけでさらなる高音質を求め、DSD対応のUSB-DAC「AL-38432DS」を購入。
※DSDとは:CDより高音質なフォーマットの一つ。いわゆるハイレゾ(たぶん)

DSDは扱える専用の機材がないと再生すらできないというハードルの高いものだったが、それゆえにどれだけ高音質なのかが気になって仕方なかったので手を出してしまったのだ。
実際にDSD音源を聴いてみると、臨場感がすごくて音がワンランク上がった気がした。
これを機に、今までは全然興味のなかったボーカルメインのジャズも聴くようになって、Margareta Bengtsonとかの有名どこを聴きながら「声がめっちゃ生々しいwww」とか言って喜んでいた。

こんな感じで楽しんでいたのだが、だんだんk712proの音にも慣れてきて、ワンランク上のヘッドホンが欲しくなっていた。
その頃あるブログで「k712proもよかったけど、オーテクのATH-A2000Zを買ったら二回りくらい音良くなった」という記事を見つけ、俄然興味がわいた。
さっそく試聴しに行こうと、都内のヨドバシカメラまで出かけた。
そのヨドバシはオーディオに力を入れていて、離れに高級スピーカーやアンプがずらりと並べてあるコーナーがある。
普段は寄らないのだが、この時は乗るエレベーターを間違えてしまい、ここを通過してヘッドホンコーナーへ向かう羽目になった。

ここでスピーカーの良さを知るのだが、長くなったので続きは次回に回そうと思う。

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